Amazon出品者が「仁義なき宅配」を読んでみて

Amazonに出品している者であれば、どんな形であれ関わることになるであろう

「宅配業者」

今やネット通販なども盛んになって、増々利用が増え続け、より私達にとって身近な存在

となっている「宅配」サービスですが、

実のところ「宅配」について、私達はどれほど知っているのだろう?

そんな事を思わせてくれた本書「仁義なき宅配」

一体どんな内容となっているのか、読んでみたいと思います。

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本書の内容

今や宅配市場の9割のシェアが、たった3社によって独占されているという状態の

宅配事情。そんな大手3社の歴史と変遷

電子メールの登場や、Amazonの台頭、郵政民営化といった移りゆく時代の中において

しのぎを削って行く様を、あの有名映画「仁義なき戦い」とかけたのであろう

「仁義なき宅配」というネーミングにもユーモアを感じます。

宅配業界の実状は一体どのようなものなのか、

そして著者自らが宅配ドライバーの助手や、物流センターの倉庫係りとして働き、

この目で見た現場の実態なども書かれています。

佐川急便・ヤマト運輸・日本郵便

それぞれの誕生から、現在に至るまでの歴史も興味深いものがあり、

元宅配ドライバーの方々への取材もあり、

ラストはヤマト運輸の心臓部とも言える「羽田クロノゲート」への1ヶ月間に及ぶ潜入ルポ

という構成となっており、

宅配業界全体・そして作業現場の実態を見れる大変興味深い内容となっておりました。

読んでみた感想

私もいち、Amazonの出品者として、一般的に見ればより利用させていただく機会が多い、

ある種のビジネスパートナーという存在でもある宅配業者さんの

その宅配の歴史や、様々な出来事、そして作業現場の過酷な実態というものは

大変興味深い内容となっており、あっという間に読み終えてしまった というくらい

のものがありました!

しかし本書の内容は、私がAmazon出品者だからということではなく、

これは日常的にネット通販などを利用する頻度が高いという皆さんにも、是非読んでもらい

たいという内容となっておりましたので、

いくつか気になった点もご紹介させていただこうと思います。

宅配現場の実状

ニュース等で何となくドライバーさんの置かれている状況というものは過酷なもので

あるらしいということは、一般的な認識としてある程度は浸透しているのかもしれませんが、

著者による実際働いてみたルポ等を見れば、それがより具体的にどういったものであるのか、

どういった理由で、どうなっているのかが見ることができます。

送料無料という概念について

本書を通して著者が訴えたい1つの大きなメッセージとして

「送料無料ということはありえない」(=送ってもらえることを当たり前だと思わないで)

というものを感じました。

現在大手通販サイトや、配送サービスを実施している実店舗では当たり前のように

「送料無料」というワードを目にします。

しかし実態としては、

例えばAmazonのプライム会員なら送料無料というPrime商品についてですが、

これは出品者の感覚からすると、元々の商品価格に送料を上乗せした金額を、

「送料無料」という形で出品しているだけのことであって、

本当の意味では送料は掛かっています。

他にはブックオフ(の一部の店舗)なんかは割と昔からやっていて、

現在ではスーパーや食品を扱う店舗でよく見かけるのが「○○円以上お買い上げで送料無料」

という形態。

これももちろん、店舗にとって

「これくらいの金額買ってくれたら、送料はこちらが持ちますよ」

という内容のものであって、確かにお客さんには送料は掛かっていないのですが、

実質的には店舗が払っているだけの内容であって

本当の意味で「送料無料」ではないということです。

と、それ単体自体では特に問題ではないのです。が、

問題はこういったサービス形態による副作用的なものの方であって、

この「送料無料」という概念が、暗に

「運んでもらえるサービスは当たり前」という、潜在意識をも同時に生んでいる

ということを著者は訴えかけているのでしょう。

不在率を下げるためには

この「不在率」というものも

ドライバーさんにとって大きな負担の1つとなっているようです。

先に挙げたように消費者が宅配サービスに対する意識が低まるほど、不在率というのも

当然高まってくるのではないかと思います。

私達消費者は普段意識しないことなのかもしれませんが、もしも全ての荷物を1回の配達で

運べることが出来たとするならば、ドライバーさんの負担がどれだけ減ることになるのか

想像に難しくはありません。

なるべく1回で受け取るように意識する

これはかくいう私自身も、ドライバーさんの現場の過酷さを意識するまでは、

配達に対して特に意識することもなく、不在伝票が入っていてもまた運んでもらえばいい

という考えを持っていたものですから、良く分かるのですが、

意識を変えれば不在率はかなり激減出来るというもの。

私自身も以前まではよくポストに不在伝票が入っていて、電話を掛けて再配達を

してもらっていた記憶があるのですが、

最近ではほぼ(ここ最近で不在だった記憶にないほど)1回の配達で受け取れるように

なりました!

自分の家に荷物がいつも届く、大よその時間帯を把握しておく

割と定期的に配達物を受け取っているような生活であれば、

その業者さんが大体どれくらいの時間帯にいつも荷物を届けに来てくれるのか

という傾向が分かってくると思います。

もちろんドライバーさんも一番効率良く、荷物を配り終えるように考えてエリアを

回っています。

その為、特別な事情(例えばこの日だけ時間指定の便が多く、このエリアはいつもの

時間帯には来れなかった)等が無ければ、おおよそこの時間帯に来ることが多い

という現象が現れてくると思うのです。

ちなみに私の住んでいるところは、どの業者さんも午前中に来ることが多いです。

何らかの理由により、私が住んでいるところは午前に来た方が都合が良いということ

なのでしょう。

私の場合は業務的に、週に1度か2度、1日中仕入れに出て家を空けることがあり、

その日は、どうしても荷物を受け取ることが出来ませんが、

こういった日には、対面式(宅配便の類)での荷物を発送しないように調整している為、

不在率が以前より圧倒的に少なくなりました!

時間指定サービス

それならばと利用したいのが時間指定サービスであったりもし、

私も確実に家にいる日と時間の予定を考えて、時間指定で発送したりすることも

あるのですが、

「時間指定サービス」はドライバーさんにとっては諸刃の剣であったりするようです。

本書を見て気づいた1つは、

「時間指定サービスはドライバーさんにとって大きなロスとなり得るもの」ということ。

例えば同じ時間帯に2つの時間指定サービスの便があり、

それが配送エリアの端から端のお客さんだったという場合、

これは当然、時間指定が無かった場合、

「もっとも効率良く近くの家を回っていけば、通常仮に2時間の枠で30個配達出来た」

ものが、この「2つの時間指定により、20個しか配達出来なかった」といった事象が

発生する可能性があり、効率良く配達が出来ないといった事が起こっているようです。

そ れ だ け な ら ま だ し も で す

2つ目のこれはビックリしたのですが、

国土交通省が調査したデータによると、時間指定サービスを利用している場合でも、

通常配送時の不在率と、ほぼ変わらないらしいのです。

つまり時間指定しているにも関わらず、全然その通り受け取っていないということ。

確かに時間指定をしたにも関わらず、受け取らなかった場合の罰則もなく、ドライバーさん

がその分の負担をするという悲しい現状とはなっているというものの、

自分で時間指定をしたにも関わらず、通常発送より不在率が下がっていないという現象が

起きているのには、驚きを隠せませんでした。

(さすがに不在率がほぼ同じというのは本当かな?と思いますが)

「時間指定の荷物なのに、不在ってどういうこっちゃ!」という、ごもっともな

ドライバーさんの愚痴が聞こえてきそうで、

実際に私ももしドライバーの仕事をしていたら、当然思うことであったと思います。

この問題に関する改善案や対策案的なものも本書には書かれており、それには私も賛成したい

という内容となっておりました。

我々消費者も「宅配」というサービスに対してもっと意識を高めたい

現場で働く配達員の皆さんの負担が大きいのは、もちろん労働環境や賃金といった問題が

根底にはあるものの、

その原因の1つには、我々利用者の意識の低さによるところにもあったというのは

少しショックを隠せませんでした。

確かに配達をして不在であるということは、ある程度仕方のない面はあるかもしれません。

しかし各種データから見る事実に基づけば、

不在率というものは大幅に改善される余地のある問題であると見ることができ、

これらが改善されていけば、より良い配達ドライバーさんと荷物を受け取る側との関係が

築くことが出来るのではないかと思いました。

まとめ

「仁義なき宅配」は本当に読んでみて良かったと思いました!

読み物として内容が非常に面白く、そして色んなことを考えさせられる内容となって

おりました。

当たり前のように日々運んでくれていると思っていたあの荷物も

こうして荷物が発着するまでの様々な裏側を知ることによって、ドライバーさんを

始めとする、作業に携わった方々への敬意は忘れないようにしたいと思いました!

今後私達が生活する上で、宅配サービスというものは増々重要なものになってくると

思うので、私達1人1人が、より高い意識を持って宅配サービスを受けることが、

より世の中を良くしていくのではないかと思いました。

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